こんにちは。
ボディメイクスタジオ いのラボ 近江店の西潟です。
前回のブログでは、
「ジョイント・バイ・ジョイント理論」が
どういったものなのかを
お話しさせていただきました。
今回からのブログでは、
下半身、上半身、体幹部に分けて、
その理論を実際のトレーニングをするときに、
どのように応用していくのかをご紹介いたします。
今回は下半身について、見てみましょう!
■膝の動きを見極める
下半身のトレーニングを行なうときに
悩みの定番といえば、
”膝(ひざ)の痛み”ではないでしょうか?
「スクワットをすると膝が痛くなる」
という悩みをよく聞きます。
「スクワット」は
脚の筋肉をつけるために行なうことが多く、
股関節、膝関節、足関節(=足首)の
脚のすべての関節が関係してくる種目でもあります。
前回のブログの表(前回ブログ参照)で言うと、
「股関節」と「足関節」は
「モビリティ関節」に分けられているので、
このスクワットの運動中では十分に曲がったり、
伸びたりすることが求められます。
中でも、大筋群が多く付いている股関節は、
特に動かしたい関節です。
「膝関節」はどうでしょうか。
膝関節は姿勢を安定させることが重視される
「スタビリティ関節」に分類されますが、
適切なスクワットの動きをみると、
股関節や足関節と同じくらい曲がっています。
『「モビリティ関節」でないのに曲がっている
=間違った動き』
というのは、誤った考え方になります!
「スタビリティ関節」の役割の“安定させる”には
「どんなときも安定させることができるか」
という意味が含まれています。
スクワットで言うと、
「スタビリティ関節」だからといって
“膝をなるべく曲げないように動く”ではなく、
“動作中、膝が左右にぶれずにしゃがむ動作をする“
ことが必要になります。
つまり、「スタビリティ関節」となる関節は、
“安定性を保ちながら動かせるか”ということが
本来の役割ということです。
もし、左右にぶれるような動きのまま
スクワットのような脚の運動を続けると、
鍛えたい筋肉が使いにくくなったり、
靭帯や半月板を痛めてしまったりする
可能性がでてしまいます。
■「動く」ところは”動かす”!
では、膝を痛めてしまう原因は
どこにあるのでしょうか?
実は、モビリティ関節とされる
「股関節」と「足関節」が、
筋肉の硬さなどが影響して大きく動かすことが
できなくなってしまうと、
スタビリティ関節である膝関節を
大きく動かすようになってしまうことで、
”太ももの前側の筋肉が酷使されて
膝が痛くなってしまう”
ような問題が起きてしまいます。
太ももの前側の筋肉(=大腿四頭筋)は
膝小僧(=脛骨粗面)に筋肉のつなぎ目があり、
膝の曲げ伸ばしによってこの筋肉が疲れてくると
”つなぎ目に負担がかかり、痛みが出る”
ということが起こってしまうのです。
これは、子どものアスリートに起こりやすい、
「オスグット・シュラッター病」という
原因の一つとも考えられていますし、
子どもだけではなく、
成人の場合でも似たような場所に
痛みが出ることがあります。
その場合は、筋肉をつけるような運動よりも、
ストレッチングなどのケアを行ない、
しっかりと股関節や足関節を
動かせる状態にしてから運動をする必要が
あるかもしれません。
今回は下半身の運動種目を例題に話しましたが、
各関節が役割に合った動きをすれば
どこかが痛くなるような問題が
起きにくくなるだけでなく、
鍛えたい筋肉がしっかりと動くため、
トレーニングの効果も出やすくなる
ということにも繋がります!
私たち、いのラボでは
このような体の特性を確認しながら、
指導させてもらっています。
気になる方はぜひ、
一緒にトレーニングしてみませんか?